Gemini・Googleの最新モデル一覧|用途別の選び方・料金・移行先
Googleは数週間おきにGeminiの新モデルを発表しています。2026年は5月に3.5 Flash、7月に3.6 Flash、8月に3.7 Flash、9月に3.8 Flash、10月にGemini 4 Argonと続き、同じ時期に音声、画像、動画、音楽の専用モデルも入れ替わりました。名前だけを追うと、どれが現役で、どれが別のモデルへ自動で切り替えられたのかが分かりにくくなります。
2026年10月25日時点で、Gemini APIの主力はGemini 4 Argon(難しい推論・長い工程の開発)、Gemini 3.8 Flash(日常業務とAIエージェントの標準)、Gemini 3.5 Flash-Lite(大量処理・低コスト)の3つです。音声は3.8 Liveと3.5 Transcribe、画像はNano Banana 2.1、動画はGemini Omni Flash、音楽はLyria 3.5が専用モデルです。旧IDのgemini-3.7-flashとgemini-3.5-flashは、APIで後継モデルへ自動で振り替えられます。
このページは2026年10月25日に確認したGoogleの公式情報(Gemini APIのモデル一覧・料金表・廃止予定表・変更履歴、Geminiアプリのリリースノートとヘルプ、Antigravityのモデル表)に基づきます。料金と提供条件は、Geminiアプリ、Gemini API、Antigravity、Google Workspaceのどの利用面の話かを分けて記載しています。
本記事のポイント
- 2026年10月25日時点のGemini APIでは、難しい推論はGemini 4 Argon、日常業務とエージェントは3.8 Flash、大量・低コスト処理は3.5 Flash-Liteを基準に選びます。
- Geminiアプリの契約、Gemini APIの従量課金、Antigravityのプラン、Workspaceのライセンスは別の入口であり、同じモデル名でも使える条件と料金が異なります。
- 3.7 Flashと3.5 FlashのAPI IDは後継へ自動で振り替えられ、3.5 Proは一般提供が確認できません。旧名や噂の名前ではなく、公式一覧にある現在のIDで設定と見積りを行います。
結論:用途別にどのGeminiモデルを選ぶか
最初に決めるのは「どのモデルが一番強いか」ではなく、「どの仕事を、どの利用面で、いくらまでの費用で処理するか」です。Gemini APIのモデル一覧(2026年10月22日更新版を10月25日に確認)では、汎用のテキスト処理モデルと、音声・画像・動画・音楽の専用モデルが分かれています。下表は公式の位置づけに沿って用途ごとの第一候補を並べたもので、ファネルAiが性能を実測した順位ではありません。
| やりたいこと | 第一候補(APIのモデルID) | 主な利用面 | 詳しい解説 |
|---|---|---|---|
| 難しい推論、長い工程の開発、数学・科学 | Gemini 4 Argon(gemini-4-argon) | アプリ(AI Pro・Ultra)、API有料枠、Antigravity | Gemini 4 Argonの公開日・使い方と料金 |
| 文書要約、分類、コーディング、AIエージェントの標準 | Gemini 3.8 Flash(gemini-3.8-flash) | API(無料枠あり)、Antigravity(全プラン) | Gemini 3.8 Flashの料金・3.7との違い |
| 大量の定型処理を低単価で回す | Gemini 3.5 Flash-Lite(gemini-3.5-flash-lite) | API(無料枠あり) | Flash-Liteの料金・提供終了予定と移行 |
| リアルタイムの音声対話 | Gemini 3.8 Live(gemini-3.8-live) | API(Live API) | 本ページの一覧表を参照 |
| 録音・通話の文字起こし | Gemini 3.5 Transcribe(gemini-3.5-transcribe/-live) | API | Gemini 3.5 TranscribeとChirp 3の違い |
| 画像の生成・編集 | Nano Banana 2.1(gemini-nano-banana-2.1) | API | 本ページの一覧表を参照 |
| 動画の生成・編集 | Gemini Omni Flash(gemini-omni-1.1-flash) | アプリ(Google AI加入者)、API | Gemini Omniの動画生成・編集と企業活用 |
| BGM・楽曲の生成 | Lyria 3.5(lyria-3.5) | API | Lyria 3.5の新機能・料金と注意点 |
迷った場合は、まず3.8 Flashで代表的な業務を試し、品質が足りない工程だけArgonへ、件数が多く単純な工程は3.5 Flash-Liteへ振り分ける構成が費用を管理しやすくなります。Googleは3.8 Flashを「最も高性能なFlashモデル」、Argonを「最上位の推論モデル」と位置づけていますが、自社の業務での優劣は同じ入力と採点基準で比べなければ決められません。用途別の評価手順は業務用途からAIモデルを選ぶ比較・選定ガイドで整理しています。

現行モデルの一覧と料金の目安(Gemini API・2026年10月25日確認)
ここからの料金は、Gemini Developer APIの公式料金表(2026年10月22日更新版)を2026年10月25日に確認した値で、米ドル・100万トークン当たり、Standardの有料枠です。Geminiアプリの月額料金とは別の請求です。BatchとFlexは多くのモデルでStandardの半額、Priorityは割増料金が設定されています。
テキスト・推論の汎用モデル
| モデル(ID) | 状態 | 位置づけ | 入力/出力の単価 | 無料枠 |
|---|---|---|---|---|
| Gemini 4 Argon(gemini-4-argon) | Stable(2026年10月13日GA) | 最上位の推論モデル。コンテキスト100万トークン | 2026年11月30日まで2ドル/10ドル、12月1日から4ドル/20ドル | なし |
| Gemini 3.8 Flash(gemini-3.8-flash) | Stable(2026年9月2日GA) | 長い工程のコーディング、エージェント、業務処理向けのFlash | 2026年12月31日まで0.75ドル/3.75ドル、2027年1月1日から1.50ドル/7.50ドル | あり |
| Gemini 3.6 Flash(gemini-3.6-flash) | Stable(2026年7月21日GA) | 前世代のFlash。一般的なエージェント・日常タスク | 3.8 Flashと同額 | あり |
| Gemini 3.5 Flash-Lite(gemini-3.5-flash-lite) | Stable(2026年7月21日GA) | 3.5世代で最速・最も低コスト。大量処理向け | 0.30ドル/2.50ドル | あり |
| Gemini 3.1 Pro(gemini-3.1-pro-preview) | Preview(2026年2月19日公開) | Pro系で現在APIに掲載されている唯一のモデル | 20万トークン以下2ドル/12ドル、超過分は4ドル/18ドル | なし |
出力の単価には、モデルが回答前に行う思考のトークンも含まれます。Argonと3.8 Flashはどちらも期限付きの導入価格で、改定日が異なる点に注意してください。3.8 Flashを2027年以降も使う見積りでは、2倍の通常価格で計算します。3.1 Flash-Lite(gemini-3.1-flash-lite)はStableのまま掲載されていますが、廃止予定表では2027年5月7日が最短の終了日とされ、移行先は3.5 Flash-Liteです。
無料枠のある3.8 Flashや3.5 Flash-Liteでも、無料枠と有料枠ではデータの扱いが異なります。料金表では、無料枠の内容はGoogleの製品改善に使われ、有料枠では使われないと記載されています。顧客情報を含む業務で試す場合は、匿名化したデータか有料枠を使います。データ条件の詳細は3.8 Flashの解説でまとめています。
音声・画像・動画・音楽の専用モデル
| 用途 | モデル(ID) | 状態 | 料金の目安(Standard) |
|---|---|---|---|
| 音声対話 | Gemini 3.8 Live(gemini-3.8-live)、3.8 Live Extended Thinking | Stable(2026年9月15日GA) | 音声入力3ドル・音声出力12ドル/100万トークン(約0.005ドル/分・約0.018ドル/分) |
| 読み上げ(TTS) | Gemini 3.8 Flash TTS、3.8 Flash-Lite TTS | Stable(2026年9月22日GA) | 音声出力はFlash TTSが9ドル、Flash-Lite TTSが6ドル/100万トークン(料金表に改定後の単価も併記) |
| 文字起こし | Gemini 3.5 Transcribe(gemini-3.5-transcribe)、Transcribe Live | Stable(2026年8月26日GA) | 料金表の目安で録音後が約0.005ドル/分、リアルタイムが約0.009ドル/分 |
| 同時通訳 | Gemini 3.5 Live Translate(gemini-3.5-live-translate-preview) | Preview | 実効で約0.0368ドル/分 |
| 画像生成・編集 | Nano Banana 2.1(gemini-nano-banana-2.1) | Stable(2026年10月6日GA) | 1K画像1枚あたり約0.0336ドル、4Kで約0.113ドル |
| 動画生成・編集 | Gemini Omni Flash(gemini-omni-1.1-flash) | Stable(2026年8月27日GA) | 720p動画で1秒あたり約0.10ドル。無料枠なし |
| 音楽生成 | Lyria 3.5(lyria-3.5) | 2026年9月3日GA | 1曲あたり0.08ドル。無料枠なし |
3.8 FlashやArgonは画像・音声・動画・PDFを入力として理解できますが、出力はテキストです。画像や音声を「作る」場合は、上の専用モデルを選びます。文字起こしの精度や話者分離の確認方法はGemini 3.5 Transcribeの解説、BGM制作の制約はLyria 3.5の解説で扱っています。
利用面の違い:Geminiアプリ・API・Antigravity・Workspace
同じ「Gemini 4 Argon」でも、Geminiアプリで会話に使う場合、APIで自社システムへ組み込む場合、Antigravityで開発に使う場合では、必要な契約と請求先が違います。2026年10月25日に確認した各公式ページの記載を利用面ごとに整理します。
| 利用面 | 使えるモデルと条件(2026年10月25日確認) | 確認先 |
|---|---|---|
| Geminiアプリ(個人アカウント) | Gemini 4 Argonは2026年10月13日からGoogle AI ProとUltraの加入者へ全世界で展開。3.6 Flash(7月21日)と3.5 Flash(5月19日)はすべての利用者向けに案内。コンテキストはプランなし3.2万、AI Plus 12.8万、Pro・Ultra 100万トークン | Geminiアプリのリリースノート、プラン別上限のヘルプ |
| Gemini API | 上の一覧表のとおり。Argonは有料枠のみ、3.8 Flashと3.5 Flash-Liteは無料枠あり。2.5系は直近の利用者に限って提供継続 | モデル一覧、料金表、廃止予定表 |
| Antigravity | 3.8 Flashは無料・Plusを含む全プラン。ArgonはAI Pro・Ultra・Enterprise(Antigravity IDE本体は対象外)。3.7 Flash、3.6 Flash、3.1 ProはEnterpriseのみ | Antigravityのモデル対応表 |
| Google Workspace(仕事用アカウント) | Geminiアプリは多くのWorkspaceエディションで利用でき、使える機能は管理者設定とライセンスで変わる。Gmail・ドキュメントなどに組み込まれたGeminiへのArgon搭載は、公式情報で確認できない | Workspace管理者ヘルプ、管理コンソール |
Geminiアプリには、Google AIの加入者が利用上限に達した後もFlash-Liteで会話を続けられる仕組みがあります。上限は5時間ごとにリセットされ、週単位の上限もあります。アプリで「Argonを選んだつもり」でも、上限や自動選択によって別のモデルが応答している場合があるため、評価では応答に表示されるモデル名を記録してください。Google AI ProやUltraに加入しても、Gemini APIの請求は別です。APIを使うプロジェクトには、別途有料枠と請求先の設定が必要です。
Antigravityでの開発への使い方はGemini 4 × Antigravityの活用と検証、Workspace上の業務フロー化はGemini 4 × Workspace Studioの業務自動化、24時間動くエージェントはGemini Sparkの料金・使い方とGemini 4 × Gemini Sparkの活用例で扱っています。個別製品でArgonを選べるかは、その製品のモデル一覧で確認してください。
「Gemini Agent Mode」は一つの機能名ではない
「Agent Mode」という言葉は、2026年5月時点で少なくとも4つの別の機能を指して使われていました。GeminiアプリのGemini Agent(2025年11月に米国のGoogle AI Ultra向けWeb版で始まった、メールや予定、調査をまとめて進める実験機能)、Androidの画面自動化(Pixel 10系とGalaxy S26系で、食事・食料品・配車など一部カテゴリのアプリ操作を任せるベータ機能、米国と韓国から開始)、ChromeのAuto Browse(ブラウザでWeb作業を進める機能として報じられたもの)、開発者向けのGemini Code Assist/Android StudioのAgent Mode(コードベースの理解と複数ファイルの変更)です。
2026年10月25日時点のGeminiアプリのプラン別ヘルプには、スクリーン オートメーション、Geminiのタスク、予約アクションが機能として掲載されており、使えるかどうかはプランによって異なります。またGemini APIには、隔離されたLinux環境で動く管理型エージェント「Antigravity Agent」(antigravity-preview-09-2026、Preview)が掲載されています。どの「エージェント」の話かによって、対象アカウント、権限、料金がまったく違います。業務で試す前に、接続先、承認が必要な操作、停止方法を決めてください。権限設計はAIエージェントのガバナンス設計で確認できます。
旧モデルからの移行先と2026年の履歴
Gemini APIの廃止予定表(2026年10月22日更新版を10月25日に確認)では、旧モデルIDごとに終了日と推奨の移行先が示されています。終了日は「最短でこの日」という扱いです。API利用者が今すぐ見直すべき主なIDは次のとおりです。
| 旧モデルID | 状態・終了日 | 移行先 |
|---|---|---|
| gemini-3.7-flash | 2026年10月8日に非推奨。AI Studioで選択不可、APIへのリクエストは自動で振り替え | gemini-3.8-flash(自動) |
| gemini-3.5-flash | 2026年10月8日に非推奨。APIへのリクエストは自動で振り替え | gemini-3.6-flash(自動) |
| gemini-3.1-flash-lite | 終了予定日は2027年5月7日 | gemini-3.5-flash-lite |
| gemini-3.1-flash-live-preview、gemini-2.5-flash-native-audio-preview-12-2025 | 終了予定日は2026年11月17日 | gemini-3.8-live |
| gemini-3.1-flash-tts-preview、gemini-2.5-flash-preview-tts、gemini-2.5-pro-preview-tts | 終了予定日は2026年11月17日 | gemini-3.8-flash-tts または gemini-3.8-flash-lite-tts |
| veo-3.1-generate-preview など Veo 3.1 のPreview | 2026年10月22日に終了 | gemini-omni-1.1-flash |
| imagen-4.0-generate-001 など Imagen 4 | 2026年8月17日に終了 | gemini-nano-banana-2.1 |
| gemini-3.1-flash-image | 2026年10月6日に非推奨(終了日は未定) | gemini-nano-banana-2.1 |
自動振り替えは便利ですが、設定ファイルに「3.7」と書いてあっても実際は3.8が応答している状態になります。3.8は複雑なタスクで推論ステップやツール呼び出しが増えることがあるとGoogleは説明しており、総トークンや処理時間が変わり得ます。旧IDのままにせず、現在のIDへ書き換えたうえで品質と費用を測り直してください。3.6 Flash以前からの破壊的変更はGemini 3.6 Flashの解説、3.7での変更点と第三者の実測はGemini 3.7 Flashの解説にまとめています。
2026年の主な発表の時系列
- 2月19日:Gemini 3.1 ProをPreviewで公開
- 5月7日:Gemini 3.1 Flash-LiteがGA
- 5月19日(Google I/O 2026):Gemini 3.5 FlashがGA。3.5 Proは社内利用中で翌月の展開を見込むと説明。GeminiアプリでGemini Omniを18歳以上のGoogle AI加入者へ提供開始、Gemini Sparkを信頼できるテスターへ提供開始
- 6月30日:Gemini Omni FlashのAPI Preview(gemini-omni-flash-preview)を公開。Veo 2.0/3.0のAPIモデルが終了
- 7月21日:Gemini 3.6 Flashと3.5 Flash-LiteがGA。3.5 Proはパートナーとテスト中と説明し、Gemini 4の事前学習開始を公表
- 8月13日:Gemini 3.7 FlashがGA
- 8月26日・27日:Gemini 3.5 Transcribe、Gemini Omni Flash(gemini-omni-1.1-flash)がGA
- 9月2日・3日:Gemini 3.8 Flash、Lyria 3.5がGA
- 9月15日・22日:Gemini 3.8 Live、3.8 Flash TTS・Flash-Lite TTSがGA
- 9月30日:Gemini 4 Argonを発表し、サイバー防御組織向けのFairwind Programで提供開始
- 10月6日:Nano Banana 2.1がGA
- 10月8日:3.7 Flashと3.5 FlashのAPI IDを非推奨にし、後継へ自動振り替え
- 10月13日:Gemini 4 ArgonがGA。GeminiアプリのAI Pro・Ultraにも展開
I/O 2026当日の発表全体はGoogle I/O 2026 Gemini発表まとめで、発表時点の内容のまま確認できます。
「Gemini 3.2」「Gemini 3.5」と呼ばれていた次期モデル
2026年5月上旬、I/Oを前にSNSや海外メディアでは「次は3.2か、3.5か」という名称の予想が広がっていました。材料は、LM Arenaで未発表のGemini Flashらしきモデルが観測されたという報道(NEWS.am TECH、2026年5月4日)や、X・Redditに投稿されたリークで、5月6日時点でGoogleはどちらの名前も発表していませんでした。
結果として、Googleが5月19日に公開したのは「Gemini 3.5 Flash」で、3.5という番号が採用されました。2026年10月25日時点のGemini APIのモデル一覧と廃止予定表には「Gemini 3.2」という名前のモデルは掲載されていません。その後の公開は3.6、3.7、3.8とFlashの番号が進み、10月にGemini 4 Argonへ移っています。当時の噂のうち、名称の推測は「3.5」の部分だけが当たり、Arena上のモデルがどの製品版に当たるかは公式に確認されていません。
Gemini 3.5 Pro:予告・延期・中止説の整理
Gemini 3.5 Proは、Googleが公式に存在を説明したモデルです。5月19日の発表では社内利用中で翌月の展開を見込むとされ、7月21日には「パートナーとテストを進め、準備が整い次第提供する」と表現が変わりました。2026年8月25日時点では、Google DeepMindのモデルページに「3.5 Pro coming soon」と表示されていました。
2026年10月25日に確認すると、Gemini APIのモデル一覧に3.5 Proの公開モデルIDはなく、DeepMindのGeminiページにも3.5 Proの記載は見当たりません。一方で、Googleが3.5 Proの中止を発表した情報も確認できません。8月にはXでのバックエンド観測(内部IDとされる名前やA/Bテストの報告)を根拠に「公開間近」とする投稿が広がり、8月6日にはSemiAnalysisが中止を主張する分析を公開しましたが、どちらもGoogleの公式発表ではありません。200万トークンのコンテキストやDeep Think対応といった仕様も、公式のモデルカードや料金表では確認できない情報です。現在APIで使えるPro系はgemini-3.1-pro-preview(Preview)で、最上位の推論はGemini 4 Argonが担っています。
Gemini Omni:リークから正式提供まで、Veoとの関係
Gemini Omniは、2026年5月13日ごろ、Geminiアプリ内に「new video model」などの表示が出たとAndroid AuthorityやWindows Reportが報じたことで知られるようになりました。当時はGoogle DeepMindのモデルカードに掲載がなく、未確認のリーク情報でした。
その後の公式の流れは明確です。5月19日にGeminiアプリでGemini Omniが18歳以上のGoogle AI加入者へ提供され(機能の提供は地域によって異なる)、6月30日にAPIのPreview、8月27日にgemini-omni-1.1-flashとしてGAになりました。GA版は動画の延長、最初と最後のフレームを指定した補間(画像は最大2枚)、解像度の指定(360p、720p、1080p、4K。1080pと4Kはアップスケール)に対応します。
Veoとの関係では、Gemini APIのVeo 2.0・3.0が2026年6月30日に、Veo 3.1のPreviewが10月22日に終了し、廃止予定表の移行先はgemini-omni-1.1-flashです(Veo 2.0・3.0はGemini Enterprise Agent PlatformのGAモデルも選択肢として併記)。一方、Google DeepMindのモデルページには、Veoが音声付き動画の専門モデルとして引き続き掲載されています。リーク当時に語られた「OmniはVeo 4なのか」という見方について、Googleが両者を同一と説明した情報は確認できません。Gemini APIで動画を生成・編集する場合の現在の選択肢がOmni Flashである、と整理するのが正確です。制作への使い方はGemini Omniの企業活用ポイントで解説しています。
未発表の名前・噂を確認するFAQ
今、どのGeminiモデルを選べばよいですか?
2026年10月25日時点のGemini APIでは、日常業務とAIエージェントの標準はGemini 3.8 Flash、難しい推論や長い工程の開発はGemini 4 Argon、大量の定型処理はGemini 3.5 Flash-Liteが基準です。音声、画像、動画、音楽を生成する場合は専用モデルを選びます。最終的な判断は、自社の代表業務で品質と総費用を比べて行います。
Gemini 3.5 Proはいつ使えますか?中止されたのですか?
2026年10月25日時点で、Gemini APIのモデル一覧に3.5 Proの公開モデルIDはなく、一般提供は確認できません。Googleは7月21日に「パートナーとテスト中」と説明した後、提供日も中止も公式に発表していません。中止説や公開日の予想は公式情報ではないため、見積りや設計は現在提供されている3.1 Pro Preview、3.8 Flash、Gemini 4 Argonで行ってください。
Gemini 3.2というモデルは出ましたか?
出ていません。2026年5月に次期モデルの候補名として噂されましたが、5月19日にGoogleが公開したのはGemini 3.5 Flashでした。10月25日時点のGemini APIのモデル一覧と廃止予定表にも「Gemini 3.2」は掲載されていません。
Gemini OmniとVeoはどう違いますか?
Gemini Omniは、Geminiアプリで提供され、APIではgemini-omni-1.1-flashとしてGAになった動画の生成・編集モデルです。Gemini APIのVeo 2.0・3.0と3.1 Previewは終了し、移行先としてOmni Flashが示されています。Veo自体はDeepMindのページに専門モデルとして掲載が続いており、OmniをVeoの新版と説明する公式情報は確認できません。
Gemini Agent Modeとは何ですか?
一つの機能名ではありません。Geminiアプリのエージェント機能、Androidの画面自動化、ChromeのAuto Browse、開発者向けのCode Assist・Android StudioのAgent Modeなど、対象も権限も異なる機能がまとめて呼ばれています。どの利用面の話かを特定し、その製品の公式ページで対象国・プラン・承認の仕組みを確認してください。
Gemini 4 Pro や Gemini 4 Flash はありますか?
2026年10月25日時点で一般提供が確認できるGemini 4ファミリーのモデルはGemini 4 Argonだけです。GoogleはArgonをGemini 4ファミリーの始まりと説明していますが、他のモデル名や提供日は公表していません。Argonの仕様とベンチマークはGemini 4 Argonのベンチマーク・API・料金の解説で確認できます。
Google AI Proに加入すればGemini APIも使えますか?
別の契約です。AI ProはGeminiアプリなどの個人向けサブスクリプションで、Gemini APIはプロジェクトごとの従量課金です。ArgonはAPIの無料枠では使えないため、APIで試すには有料枠の請求設定が必要です。
gemini-3.7-flashのIDはまだ使えますか?
APIへのリクエストは受け付けられますが、2026年10月8日以降はgemini-3.8-flashへ自動で振り替えられます。AI Studioでは選択できません。3.7の挙動を前提にした比較やロールバック先にはならないため、現在のIDへ書き換えてください。
新しいGeminiモデルを、自社業務で比べてから導入したい方へ
モデルが入れ替わるたびに設定と見積りを作り直すのではなく、同じ業務データと採点基準で比較できる仕組みを用意しておくと、切り替えの判断が速くなります。ファネルAiは、対象業務の整理からモデルの比較検証、試作、本番運用への接続まで支援します。
参考にした公式情報
2026年10月25日に確認した公式情報です。モデルの提供状況、料金、廃止予定は変更されることがあるため、導入時には最新の公式ページを確認してください。
- Gemini API Docs:Models
- Gemini API Docs:Pricing
- Gemini API Docs:Deprecations
- Gemini API Docs:Release notes
- Gemini Apps:Release notes
- Gemini Apps Help:プラン別の利用上限
- Google Antigravity Docs:Models
- Google DeepMind:Gemini
- Google Blog:Gemini 3.5
- Google Blog:Gemini 3.6 Flash・3.5 Flash-Lite・3.5 Flash Cyber
- Google Blog:Introducing Gemini 4 Argon