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Claude Coworkのグローバル指示とフォルダ指示はどう使い分けるか

Claude Coworkのグローバル指示とフォルダ指示はどう使い分けるか

「Coworkに毎回同じ注意事項を伝えるのが面倒」「営業の指示と法務の指示を分けて管理したい」――Claude Coworkを組織で運用し始めると、指示の管理が次の課題になります。

Claude Coworkには、グローバル指示(Global Instructions)とフォルダ指示(Folder Instructions)という2つの指示レイヤーがあります。どちらもCoworkの振る舞いを制御する仕組みですが、適用範囲と優先順位が異なります。この2つを正しく使い分けることで、チームの共通ルールと業務固有の手順を分離して管理でき、指示の重複や矛盾を防げます。この記事では、設計の考え方から実務の具体例まで解説します。


本記事のポイント

  1. グローバル指示はプロジェクト全体に効く共通ルールで、フォルダ指示はフォルダ単位の業務固有ルールであり、両者は継承関係にある
  2. チーム共通の品質基準やトーンはグローバル指示に、営業・マーケ・法務など部門別の手順はフォルダ指示に分けるのが基本設計になる
  3. 指示が増えすぎるとCoworkの判断精度が下がるため、1つの指示に詰め込みすぎず、必要最小限の粒度で管理することが重要である

グローバル指示とは何か

グローバル指示は、Coworkのプロジェクト全体に適用される指示です。プロジェクト内のどのフォルダ・どのチャットでCoworkを使っても、グローバル指示は常に参照されます。

典型的なグローバル指示の内容は、次のようなものです。出力の言語(日本語で回答する)、トーンや文体(です・ます調で書く)、禁止事項(社外秘情報を外部サービスに送信しない)、共通のフォーマット(日付はYYYY-MM-DD形式で統一する)。これらはどの業務でも共通して守るべきルールであり、毎回チャットで伝える手間を省くために使います。

グローバル指示の設定場所

プロジェクトの設定画面からグローバル指示を編集できます。プロジェクトの管理者権限を持つメンバーが設定・変更でき、変更は即座にプロジェクト全体に反映されます。

フォルダ指示とは何か

フォルダ指示は、特定のフォルダ内でのみ有効な指示です。Coworkのプロジェクトはフォルダで業務を整理できますが、各フォルダにフォルダ固有の指示を設定できます。

たとえば、「営業」フォルダには営業向けの指示(案件情報はSalesforceの項目名で出力する、金額は税抜で表示する)、「法務」フォルダには法務向けの指示(契約書のレビューでは条項番号を必ず引用する、リスク評価は高・中・低の3段階で表す)を設定できます。

フォルダ指示の適用範囲

フォルダ指示は、そのフォルダ内で作成されたチャットにのみ適用されます。同じプロジェクト内でも、別のフォルダのチャットには影響しません。サブフォルダがある場合、親フォルダの指示がサブフォルダにも継承されるかどうかは設定によります。

グローバル指示とフォルダ指示の優先順位

両方の指示が存在する場合、Coworkは次のように処理します。まずグローバル指示が適用され、次にフォルダ指示が追加で適用されます。両者は上書きではなく積み重ねの関係です。

ただし、グローバル指示とフォルダ指示が矛盾する場合は注意が必要です。たとえば、グローバル指示で「です・ます調で書く」と設定し、フォルダ指示で「だ・である調で書く」と設定した場合、Coworkはどちらを優先するか判断に迷います。矛盾する指示は避け、フォルダ指示ではグローバル指示を補完する方向で書くのが原則です。

設計パターン――何をどちらに書くか

グローバル指示に書くべきもの

全業務で共通するルールをグローバル指示に集約します。出力言語、文体、日付フォーマット、禁止事項(機密情報の扱い)、会社名の表記ルール、共通の出力フォーマットなどが該当します。

ポイントは、グローバル指示を「制約条件」として書くことです。「〜してはいけない」「〜の場合は必ず〜する」といったガードレールをここに置くと、どのフォルダで作業しても最低限のルールが守られます。

フォルダ指示に書くべきもの

業務固有の手順やドメイン知識をフォルダ指示に分離します。

営業フォルダの例:CRMの項目名マッピング、商談ステージの定義、提案書のテンプレート構造、見積もり計算のルール。

マーケティングフォルダの例:KPIの定義(MQLの基準、CVRの計算式)、レポートのフォーマット、広告プラットフォーム名の表記統一。

法務フォルダの例:契約書レビューの観点リスト、リスク分類の基準、引用形式のルール。

経理フォルダの例:勘定科目の対応表、消費税の処理ルール、月次締めのチェック項目。

指示設計で陥りやすい落とし穴

指示を詰め込みすぎる

グローバル指示に「あらゆるルール」を詰め込むと、Coworkの判断精度が下がります。指示が長すぎると、Coworkがすべてのルールを同時に満たそうとして出力が不自然になったり、一部のルールが無視されたりします。指示は必要最小限にとどめ、業務固有の内容はフォルダ指示に分けることが重要です。

フォルダ構造が業務と合っていない

フォルダ指示はフォルダ構造に依存するため、フォルダの分け方が業務の実態と合っていないとフォルダ指示も機能しません。「顧客A」「顧客B」で分けるか、「営業」「サポート」で分けるかは、チームの業務フローに合わせて決める必要があります。

指示の更新を管理していない

業務ルールが変わったのにフォルダ指示が古いまま残っていると、Coworkが古いルールに従って出力します。指示の更新担当と更新サイクルを決めておかないと、時間とともに指示と実態が乖離していきます。カスタムプラグインと同様、指示の管理も運用設計の一部として扱う必要があります。

よくある質問

グローバル指示とフォルダ指示の両方を設定しないと使えませんか?

いいえ。どちらも任意です。グローバル指示だけで運用することも、フォルダ指示だけで運用することもできます。ただし、チームで使う場合は少なくともグローバル指示で最低限の共通ルールを設定しておくことを推奨します。

指示の文字数に制限はありますか?

公式に明示された文字数制限は2026年3月時点で公開されていませんが、極端に長い指示はCoworkの処理に影響します。目安として、グローバル指示は500文字以内、フォルダ指示は300文字以内に収めると安定した動作が期待できます。

指示をテンプレートとして共有できますか?

プロジェクトを共有しているメンバーは同じグローバル指示・フォルダ指示の下で作業するため、指示自体がチーム共有のテンプレートとして機能します。別のプロジェクトに同じ指示を適用したい場合は、手動でコピーする必要があります。

チャット内で個別に指示を上書きできますか?

チャット内でその場の指示を追加することは可能です。ただし、グローバル指示やフォルダ指示と矛盾する指示をチャットで与えた場合、Coworkはチャット内の直接的な指示を優先する傾向があります。恒常的なルール変更は指示設定側で行い、チャット内での上書きは一時的な例外対応にとどめるべきです。

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