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Claude Coworkのカスタムプラグインとは?チームのやり方をどう埋め込むか

Claude Coworkのカスタムプラグインとは?チームのやり方をどう埋め込むか

「Claude Coworkの公式プラグインにうちで使っているツールがない」「社内のAPIをCoworkから叩けないか」――Coworkを業務に組み込もうとすると、公式プラグインだけでは足りない場面にすぐ直面します。

カスタムプラグインは、自社固有のAPIやツールをClaude Coworkに接続し、チーム独自の業務フローをCoworkの操作として実行できるようにする仕組みです。Anthropicは公式チュートリアルを公開していますが、日本語で「何をどう設計すればチームのやり方をCoworkに埋め込めるか」を整理した情報はまだ少ない状況です。この記事では、カスタムプラグインの構造から運用設計まで掘り下げます。


本記事のポイント

  1. カスタムプラグインは自社のAPIやツールをCoworkに接続する仕組みで、公式プラグインがカバーしない社内システムとの連携を実現できる
  2. プラグインの基本構造はツール定義(JSON Schema)と実行ロジック(API呼び出し)の2層で、Coworkのプラグインビルダーから作成できる
  3. チーム固有の業務フローを埋め込む際は「何をCoworkに判断させ、何を人間が承認するか」の線引きを先に設計する必要がある

カスタムプラグインとは何か――公式プラグインとの違い

Claude Coworkには、GoogleやSalesforceなどの主要SaaSと接続する公式プラグインが用意されています。これらはAnthropicが開発・メンテナンスしており、認証設定だけで使い始められます。

カスタムプラグインは、公式プラグインがカバーしないツールやAPIをCoworkに接続するための仕組みです。自社の社内システム、ニッチなSaaS、内部API、Webhookなど、公式にサポートされていない連携先を自分で定義してCoworkに使わせることができます。

カスタムプラグインでできること

カスタムプラグインを作ると、Coworkのチャット上から自然言語で自社システムを操作できるようになります。たとえば「今週の受注データを社内の基幹システムから取ってきて」「この案件情報を社内のプロジェクト管理ツールに登録して」といった指示が、カスタムプラグイン経由で実行されます。

公式プラグインとの最大の違いは、ツールの定義と実行ロジックを自分で書く必要がある点です。その代わりに、自社の業務に完全に最適化されたツールを作れます。

プラグインの基本構造

カスタムプラグインは、大きく次の2層で構成されます。

ツール定義(JSON Schema)

Coworkに「このプラグインで何ができるか」を教えるための定義です。ツール名、説明文、入力パラメータのスキーマをJSON形式で記述します。Coworkはこの定義を読んで、ユーザーの指示に対してどのツールをどのパラメータで呼び出すかを判断します。

ツール定義の質がプラグインの使い勝手を大きく左右します。説明文が曖昧だとCoworkが適切なタイミングでツールを呼び出せず、パラメータのスキーマが不正確だとAPI呼び出しが失敗します。

実行ロジック(API呼び出し)

Coworkがツールを呼び出したときに実際に実行される処理です。HTTP APIへのリクエスト、データベースへのクエリ、Webhookの送信など、接続先に応じた処理を記述します。認証情報の管理もこの層で行います。

プラグインを作る前に設計すべきこと

プラグインのコードを書き始める前に、次の3点を明確にしておくことが重要です。

どの業務フローをCoworkに任せるか

「社内システムの全操作をCoworkに任せる」のは現実的ではありません。まず、現在の業務フローの中で「繰り返し発生する」「手順が定型化されている」「判断基準が明確」な部分を洗い出し、そこにカスタムプラグインを当てます。

たとえば、「受注データを基幹システムから取得して、スプレッドシートに転記する」という業務は、取得と転記の手順が固定されているためプラグイン化しやすい業務です。一方、「取得したデータを見て、異常値があれば上長に報告する」は判断を伴うため、プラグイン化の範囲を慎重に設計する必要があります。

何をCoworkに判断させ、何を人間が承認するか

カスタムプラグインを通じてCoworkが外部システムにデータを書き込む場合、「Coworkの判断で書き込んでよいか、人間の承認を挟むか」の線引きが必要です。読み取り専用の操作(データの取得・集計・レポート生成)はCoworkに任せやすいですが、書き込み操作(データの更新・削除・送信)は承認フローを組み込むことを検討すべきです。

プラグインの共有範囲をどうするか

カスタムプラグインは、作成者個人だけが使う設定と、チームや組織全体に共有する設定があります。チーム共有する場合は、認証情報の管理方針(個人ごとにAPIキーを発行するか、チーム共通のサービスアカウントを使うか)も事前に決めておく必要があります。

実務での活用パターン

社内基幹システムとの連携

ERPや自社開発の業務システムにREST APIがある場合、カスタムプラグインで接続できます。在庫の確認、受注状況の取得、発注データの登録など、API経由で操作できる範囲をそのままCoworkのツールとして公開できます。

ニッチなSaaSとの連携

公式プラグインにない業界特化型SaaS(不動産管理、医療系、製造系など)との連携が典型例です。SaaS側にAPIが公開されていれば、カスタムプラグインで接続し、Coworkから操作できるようにできます。

Webhookを使った通知・連携

Coworkの操作結果をSlackに通知する、特定の条件でメールを送る、他のシステムにデータを転送するといった「トリガー型」の連携も、Webhookをカスタムプラグインとして定義することで実現できます。SalesforceやHubSpotへの書き込みと組み合わせると、CRM更新→Slack通知という一連のフローをCowork内で完結させることも可能です。

よくある質問

カスタムプラグインの開発にプログラミングスキルは必要ですか?

基本的なREST APIの知識とJSON Schemaの書き方がわかれば作成できます。Coworkのプラグインビルダーにはガイド付きのUIがあるため、ゼロからコードを書くわけではありません。ただし、複雑な認証フロー(OAuth 2.0など)や、エラーハンドリングを含む実行ロジックを書く場合は、プログラミング経験があったほうが効率的です。

カスタムプラグインとMCP(Model Context Protocol)の関係は?

MCPはClaude全体で使われるツール接続の標準プロトコルです。カスタムプラグインは、このMCPの仕組みの上に構築されています。MCPの仕様を理解していると、より高度なカスタムプラグインを設計できますが、基本的なプラグイン作成にはMCPの深い知識は不要です。

プラグインが動かないときのデバッグ方法は?

Coworkのプラグインビルダーにはテスト実行機能があり、ツール定義と実行ロジックを個別にテストできます。API呼び出しが失敗する場合は、レスポンスのステータスコードとエラーメッセージを確認し、認証情報やエンドポイントの設定を見直すのが基本です。

カスタムプラグインのセキュリティリスクは?

カスタムプラグインは外部APIを呼び出すため、認証情報の管理がセキュリティの要になります。APIキーやトークンはCoworkのシークレット管理機能を使って保存し、プラグインの定義ファイルにハードコードしないことが鉄則です。また、Coworkの操作は現時点ではAudit Logsの対象外であるため、カスタムプラグイン経由の操作の追跡は接続先SaaS側のログに依存します。

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Coworkの監査面の制約については監査ログギャップの解説をご覧ください。Claude CodeでのMCP連携についてはMCP×Officeツール連携で整理しています。Coworkの営業実務での活用は営業リスト作成の自動化が参考になります。

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