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AIネイティブCRM Attio(アティオ)とは?次世代CRMをわかりやすく解説【向き・不向きも正直に】

Attio(アティオ)は、メールやカレンダーを起点に顧客データを蓄積し、柔軟なデータ設計と自動化で自社業務に合ったCRMを構築できるツールです。ただし「導入すれば勝手に整う」タイプではなく、設計して育てていくCRMである点に注意が必要です。本記事では、Attioの主要機能を解説したうえで、データ設計や運用ルールを主導できるチームには強力な武器になる一方、設計者不在の組織には自由度が負担になりうることを整理します。

「CRMを導入したのに、入力作業が増えただけで結局誰も使わなくなった」

こんな経験、心当たりはありませんか?

このパターンを何としても避けたい方にとって、Attio(アティオ)は検討に値する選択肢です。メールやカレンダーといった日々のコミュニケーションを起点にデータを蓄積しながら、柔軟なデータ設計と自動化によって、自社の業務にぴったり合ったCRMを構築できる思想を持っています。

ただし、誤解のないように先にお伝えしておくと、Attioは「導入すれば勝手に整うCRM」ではありません。設計して育てていくCRMです。相性が合えば非常に強力な武器になりますが、チームの体制によっては「自由度が高い=決めることが多い」という特性がそのまま負担になってしまいます。

この記事では、Attioの機能概要を押さえつつ、「向いている方」と「不向きな方」をはっきり整理していきます。


Attio(アティオ)とは?柔軟な業務データベースと自動化を兼ね備えたCRM

従来のCRMは、項目や画面の「型」があらかじめ決まっていて、現場がそれに合わせていく構造になりがちでした。「うちの業務フローに合わない」「この項目は不要なのに消せない」といった不満が生まれるのは、この構造的な制約があるからです。

一方でAttioは、会社・人物・案件といった基本的な枠組みをベースにしながらも、必要に応じて独自のデータ構造や関係性を追加できます。つまり、自社の業務に合わせてCRMを組み立てていく方向に設計されています。

この「CRMというより業務データを扱う基盤」という性格が、Attioを次世代CRMと呼ばしめているポイントです。


Attioの主要機能を3つだけ押さえる

Attioには様々な機能がありますが、まずは核となる3つの特徴を理解しておけば十分です。

メールやカレンダーを起点に顧客データが自然と育つ設計

Attioは日々のやり取り、つまりメールや会議を土台にして、顧客情報や活動履歴を積み上げていく思想で作られています。ここがうまくハマると、「CRMに入力する時間」を別途確保する必要がなくなり、通常業務の延長線上で自然とCRMが整っていきます。

ただし、ここで重要な注意点があります。「同期された情報がそのまま正しいデータになる」わけではありません。後ほど詳しく触れますが、正しいデータの定義を決めておかないと、データが増えるほど混乱するという落とし穴があります。

データモデルが柔軟(ObjectsとListsという発想)

Attioでは、データの箱(オブジェクト)と、業務で使う見せ方やまとめ方(リスト)を分けて考えます。

オブジェクトは「会社」「人物」「案件」といったデータの種類そのものを指します。リストは、そのデータを集約して業務の画面として使えるようにしたもので、ステージ別や担当者別など、目的に応じた切り口でデータを表示できます。

この設計があることで、「営業の案件管理」「カスタマーサクセスの更新管理」「採用の候補者管理」といった具合に、同じデータベースを異なる切り口で運用しやすくなります。部門ごとに別々のツールを使う必要がないのは、運用コストの面でも大きなメリットです。

自動化(Workflows)でルール運用を仕組み化できる

繰り返し発生する作業や、対応漏れを防ぐためのルールは、人が頑張って守るよりも仕組みに任せた方が確実に続きます。Attioは自動化機能を備えているため、「更新が止まったら担当者に通知」「特定の条件を満たしたらステータスを自動更新」といった運用ルールを組み込むことができます。

ただし、ここにも落とし穴があります。自動化は増やすほど「保守が必要な資産」になるという点です。これを軽く見ていると、半年後に気づかないまま壊れている、ということが起こります。


Attioが向いている方、不向きな方

ここからが本題です。Attioの特性を踏まえて、どんなチームに向いていて、どんなチームには向いていないのかを整理します。

向いている方:設計力とリテラシーを持つチーム

結論から言うと、Attioは「設定だけで完結するツール」ではありません。設計・運用・改善のサイクルを回せるチームにとっての武器です。

特に相性が良いのは、CRMを「業務のデータ基盤」として捉えられる人がいる組織です。データ設計ができること、仕様変更や例外処理への対応を前提に仕組みを育てていけること、API連携や周辺ツールとの接続まで視野に入れられること。そして何より、「何を正しいデータとするか」を定義して、それをルールとして運用に落とし込める力があること。

特にコーディングができる人材がいると、Attioのポテンシャルを最大限に引き出せます。

要するに、Attioは触れる人のスキルが高いほど伸びるタイプのツールです。逆に言えば、これらの条件が揃っているチームにとっては、他のCRMよりも気持ちよくフィットする可能性が高いと言えます。

不向きな方:設計者不在で「導入すれば整う」を期待しているチーム

次のような状況に当てはまる場合、Attioの強みである自由度がそのまま負担になってしまいます。

顧客情報の定義が曖昧な状態、たとえば会社名の表記ゆれや名寄せのルール、担当者変更時の処理が決まっていない状態です。更新責任が明確でなく、誰がいつデータを修正するのかが不明瞭な状態も問題です。例外処理が多いにもかかわらず運用ルールが整備されていない場合や、自動化や連携を導入した後の保守を担う人がいない場合も同様です。

こうした状態でAttioを導入すると、「見た目は整っているのに、誰もデータを信用しないデータベース」が出来上がってしまいます。これはAttioが悪いというより、「決める力」がないと自由度が裏目に出るという話です。


導入前に押さえておきたい注意点

Attioを検討する際に見落としがちな、しかし重要なポイントを3つ挙げておきます。

自由度が高いからこそ「決めないと始まらない」

Attioは業務に合わせて自在に組み立てられます。だからこそ、最初に最低限のルールを決めておかないと迷走します。

具体的には、「会社」と「人」のどちらを主語にして管理するのか。会社名の表記ゆれや重複が発生したとき、どのデータを正とするのか。案件を作成するタイミング、クローズする条件、次アクションの必須項目は何か。そして更新の責任者をどう設定するか。

この「決め」が弱いほど、データは増えていくのに現場は一向に楽になりません。

自動化は便利だが増やすほど保守コストがかかる

自動化は一度動き出すと気持ちよくて、つい増やしたくなります。しかし業務ルールが変わったときに修正する人がいないと、ワークフローは「見えない負債」に変わります。

おすすめは、「自動化を作る」前に「誰が修正するか」「壊れたときどう止めるか」を決めておくことです。ここが曖昧なまま進めると、運用力が高い会社ほど逆に詰まるという皮肉な事態が起こります。

活動ログがあるだけでは追客漏れは防げない

メールや会議の履歴が自動で積み上がっていくのはAttioの魅力ですが、それだけで追客漏れが消えるわけではありません。活動ログはあくまで材料です。漏れを防ぐには、「次アクション」「期限」「担当者」をどう記録し、どう管理するかの設計が別途必要になります。


失敗しない導入ステップ

Attioを導入する際は、いきなり全社展開せず、段階的に検証していくアプローチが有効です。

まず小さく始めてログが集まる実感を得る

最初のステップは、少人数でメールや会議のログが集まる感覚を掴むことです。ここでズレが生じると、その後の設計もすべて崩れていきます。3〜5人程度の小さなチームで、まずは「データが自然と集まる」体験を共有してください。

最小構成で運用を回す

次にやりがちな失敗は、理想を詰め込みすぎて誰も触らなくなるパターンです。最初は「会社・人物・案件」という基本オブジェクトと、本当に必要な必須項目だけで回し始めてください。足りないと感じた項目だけを後から追加していく方が、結果的に強い運用基盤が出来上がります。

自動化は漏れ防止から1〜3本だけ

最初に作る自動化は、派手な機能よりも事故を減らすものを選ぶのがコツです。たとえば「次アクションが未設定のまま放置されているレコードを検知する」「一定期間更新がないデータを通知する」といった、運用の穴を塞ぐ方向のワークフローです。こうした地味な自動化の方が、確実に成果につながります。


まとめ

Attioは、柔軟なデータ設計と自動化によって「業務にフィットするCRM」を構築できる可能性を秘めています。しかし万人向けのツールではありません。

向いているのは、リテラシーが高く、できればコーディングもできる人材がいて、運用を継続的に育てていける体制を持つチームです。

逆に、「導入すれば勝手に整う」「誰かが回してくれる」という期待を持っている場合、Attioの自由度はむしろ負担になります。

Attioを検討するなら、まずは小規模に検証を始めて、設計と保守の体制まで含めて判断することをおすすめします。ツールの良し悪しではなく、自社との相性を見極めることが、CRM選びで失敗しないための鉄則です。

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