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営業リストの作り方完全ガイド|質の高いターゲットを抽出して成約率を最大化する方法

営業リストの質は、営業成果の8割を左右すると言っても過言ではありません。リスト作成には「自作」「購入」「SaaSツール活用」の3つのアプローチがあり、自社のリソースと目的に応じて使い分けることが重要です。2026年現在、AIを活用したインテントデータ(購買意向データ)によるニーズ検知が主流になりつつあり、「今、ニーズがある企業」を自動で抽出する手法が成果を大きく左右するようになっています。

「アポが取れない」「商談まで進んでも成約しない」「営業チームの数字が上がらない」

こうした悩みを抱える営業組織は少なくありません。そして、その原因を「営業トークが悪い」「クロージング力が足りない」と考えがちですが、私の経験上、問題の根本はもっと手前にあることが多いのです。それは「営業リストの質」です。

営業活動において、リストは車で言えばガソリンのようなものです。どんなに優秀なドライバー(営業マン)がいて、どんなに高性能なエンジン(営業トーク)を持っていても、タンクに入っているのが泥水であれば、車は1メートルも進みません。古いデータ、ターゲット外の企業、決裁権者に届かない連絡先。こうした「質の低いリスト」を使い続けることは、時間とコストをドブに捨てるのと同義です。

私自身、過去に営業支援の仕事で、リストの質を見直しただけでアポ率が3倍近くに改善したケースを何度も見てきました。本記事では、2026年現在の最新テクノロジーを活用したリスト作成の手法から、法規制の遵守、そして組織として成果を出し続けるための管理術までを、実践的な視点で解説します。


なぜ多くの営業リストは「機能」していないのか

営業リストがうまく機能しない原因は、大きく分けて3つあります。

まず一つ目は、データの鮮度の問題です。企業の移転、担当者の異動、倒産や社名変更など、ビジネス情報は日々変化しています。半年前に作成したリストは、すでにかなりの割合で「死んだデータ」になっている可能性があります。ある調査では、企業データは年間約20%の割合で劣化するとも言われています。

二つ目は、ターゲティングの甘さです。「とりあえず業種で絞っただけ」「従業員数だけで区切った」というリストでは、自社のサービスが刺さる相手に効率よくアプローチすることはできません。本当に自社のサービスを必要としている企業を見極めるには、もっと精緻な条件設定が必要です。

三つ目は、管理の不備です。営業マン個人がExcelで管理するリスト、部署ごとにバラバラに存在するリスト、誰がいつアプローチしたのかわからないリスト。こうした「管理されていないリスト」は、重複アプローチによるブランド毀損や、貴重なリードの取りこぼしを招きます。


営業リスト作成の3つのアプローチを比較する

営業リストを入手・作成する方法は、大きく分けて3つのアプローチがあります。それぞれの特性を理解し、自社のリソースや目的に合ったものを選ぶことが成功への第一歩です。

手法メリットデメリット向いているケース
自作(Webスクレイピング等)コストが低い、ニッチな条件で抽出可能工数がかかる、技術スキルが必要特定業界・特定条件に特化したリストが欲しい場合
リスト販売会社から購入大量のデータを即座に入手可能鮮度が低い、競合と被る可能性短期間で大量アプローチが必要な場合
SaaS型リスト作成ツール高精度なターゲティング、自動更新月額コストが発生継続的に質の高いリードを獲得したい場合

自作の最大のメリットは、市販のリストでは手に入らない独自のターゲットを抽出できることです。たとえば、特定の展示会の出展社一覧、業界団体の会員企業リスト、特定の求人を出している企業など、公開情報を元に独自のリストを構築できます。ただし、スクレイピングには技術的なスキルが必要であり、対象サイトの利用規約にも注意が必要です。

リスト購入は手軽さが魅力ですが、同じリストを競合他社も購入している可能性が高く、差別化が難しいという欠点があります。また、購入時点ですでに鮮度が落ちているケースも少なくありません。

SaaS型ツールは、初期費用を抑えながら継続的に最新のデータにアクセスできる点が強みです。特に2026年現在は、AIを活用した高精度なターゲティング機能を持つツールが増えており、従来とは比較にならないレベルでの効率化が可能になっています。


2026年版:質の高い営業リストを作成する7つの最新手法

ここからは、2026年現在で特に有効とされている営業リスト作成の手法を具体的に紹介します。

AI搭載型リスト作成ツールの活用

現在、最も注目されているのがAI搭載型のリスト作成ツールです。これらのツールは、企業のWebサイト、ニュースリリース、求人情報、SNSでの発信などを自動で解析し、「今、特定のニーズを抱えている可能性が高い企業」を抽出してくれます。

特に「インテントデータ」と呼ばれる購買意向データを活用するツールが増えています。インテントデータとは、企業が特定のキーワードを検索したり、特定のコンテンツを閲覧したりしている行動データを指します。これにより、「自社のサービスに興味を持っている可能性が高い企業」を特定し、最もホットなタイミングでアプローチすることが可能になります。

求人媒体からの逆引きアプローチ

求人広告を出している企業は「成長中」であり、同時に「リソース不足」という課題を抱えている可能性が高いです。この情報を営業リストに活用する手法は、意外と実践されていません。

たとえば、営業職を大量募集している企業であれば、営業支援ツールや営業代行サービスのニーズがあるかもしれません。ITエンジニアを募集している企業であれば、開発支援やSESのニーズがあるかもしれません。募集職種から逆算して、自社サービスが解決できる課題を抱えている企業を特定するのです。

プレスリリース・ニュースの定点観測

「資金調達」「業務提携」「新規事業立ち上げ」「拠点開設」「大型受注」といったニュースは、その企業に予算が動くタイミングを示唆しています。こうした情報を自動で収集し、リスト化することで、最も受注可能性が高いタイミングでアプローチできます。

Googleアラートのような無料ツールでも基本的な監視は可能ですが、より高度な分析と自動リスト化を行いたい場合は、専用のツールを活用する価値があります。

Webスクレイピングによる独自抽出

特定のポータルサイトや業界団体のWebサイトから情報を抽出する手法です。たとえば、展示会の出展社一覧、業界団体の会員リスト、補助金の採択企業リストなど、公開されている情報を効率的に収集します。

ノーコードのスクレイピングツールを使えば、プログラミングの知識がなくても数分で数千件のリストを作成することが可能です。ただし、対象サイトの利用規約を必ず確認し、過度なアクセスでサーバーに負荷をかけないよう注意が必要です。

インバウンド施策(セミナー・ホワイトペーパー)

自社のWebサイトやメディアで有益な情報を発信し、その引き換えとして連絡先を取得する手法です。ホワイトペーパーのダウンロード、ウェビナーへの参加登録、無料診断ツールの利用など、様々な形態があります。

この手法で獲得したリストは、すでに自社に興味を持っている層なので、成約率が最も高くなる傾向があります。ただし、コンテンツの作成や集客には時間がかかるため、短期的な成果を求める場合には向いていません。

SNS(LinkedIn・X)の活用

BtoBにおいて、LinkedInは「役職者」に直接リーチできる非常に強力なプラットフォームです。プロフィール情報から企業名、役職、業界を確認し、決裁権を持つ可能性が高い人物を特定してダイレクトにアプローチします。

また、X(旧Twitter)も、業界のキーパーソンや情報感度の高い担当者を見つけるのに有効です。特定のキーワードで検索し、関連するツイートをしているアカウントをリスト化することで、ニーズが顕在化している層にアプローチできます。

官公庁・自治体の入札情報

B2G(対政府)ビジネスを展開する場合はもちろん、民間向けのビジネスでも入札情報は有用です。過去の落札実績から、特定の分野に予算を持っている企業を特定したり、自社のパートナー候補や競合の動きを把握したりすることができます。

入札情報は各省庁や自治体のWebサイトで公開されていますが、これらを横断的に検索・収集できる専用サービスも存在します。


営業リストの質を決める「ペルソナ設計」5項目

どんなに高度なツールを使っても、「誰に売りたいのか」が曖昧なままでは、質の高いリストは作れません。リスト作成に取りかかる前に、以下の5項目を明確に言語化しておくことが重要です。

まず「企業規模」です。売上高、従業員数、資本金といった定量的な条件を設定します。自社のサービスが最もフィットする規模感を見極めることが大切です。

次に「業種・業態」です。単純な業種コードだけでなく、「どのようなビジネスモデルの会社か」という視点で括ると、より精度が上がります。たとえば「製造業」という括りより「BtoB向けの受託製造を主力としている中堅メーカー」の方が、ターゲット像が明確になります。

「地域」も重要な要素です。訪問営業が前提なのか、オンライン完結で全国対応可能なのかによって、リストの作り方は大きく変わります。

「課題(ペインポイント)」は、最も重要でありながら最も言語化が難しい項目です。その企業が「何に困っている可能性が高いか」を仮説として持っておくことで、アプローチの質が格段に向上します。

そして「コンタクト先」です。どの部署の、どの役職の人に届けるべきか。情報システム部門なのか、総務部門なのか、経営企画なのか。ここを間違えると、どんなに良いリストも機能しません。


法規制とコンプライアンスを理解する

営業リストの作成・活用において、法規制の遵守は避けて通れないテーマです。特に重要なのが「個人情報保護法」と「特定電子メール法」の2つです。

個人情報保護法において、企業の代表者名や役員名は個人情報に該当します。また、メールアドレスについても、氏名などから個人を特定できる形式(例:yamada_taro@example.com)のものは個人情報として扱われる可能性があります。リストを第三者から購入する場合は、そのデータが適切な方法で収集されたものかを確認することが重要です。

特定電子メール法は、いわゆる「迷惑メール」を規制する法律です。広告宣伝を目的としたメールを送信する場合、原則として受信者の事前同意(オプトイン)が必要となります。ただし、企業のWebサイトに公開されている一般的な問い合わせ用メールアドレスへの送信については、解釈の余地がある部分もあります。いずれにせよ、送信者情報の明記や配信停止方法の案内は必須であり、違反した場合は罰則の対象となります。

リストを購入する際は、販売業者が個人情報保護委員会への届出を適切に行っているか、データの取得方法が適法であるかを必ず確認してください。


私が見てきた「リスト管理の失敗」と教訓

ここで、私自身が現場で見てきた失敗事例を共有させてください。

ある企業では、営業マンが各自でExcelを使って独自のリストを管理していました。それぞれが自分なりの工夫でターゲットを絞り込み、アプローチ履歴を記録していたのですが、組織としては誰がどの企業に接触したのか把握できない状態でした。

あるとき、同じ企業に別々の営業マンが同じ週に3回も電話をかけてしまい、先方から「おたくの会社は何なんだ」とクレームが入りました。その企業は本来、かなり有望な見込み客だったのですが、この一件で関係が悪化し、競合に流れてしまいました。

また別の企業では、現場の担当者がAIツールを使って独自の「野良リスト」を作成し、それをExcelマクロで管理していました。一見効率的に見えましたが、その担当者が退職した後、誰もそのリストのロジックや更新方法を理解できず、貴重なデータ資産がブラックボックス化してしまいました。

これらの経験から学んだのは、営業リストは個人の道具ではなく「組織の資産」として扱うべきだということです。


営業リストを「ミッションクリティカルな資産」として管理する

営業リストは、企業にとってのミッションクリティカルな資産です。誰が、いつ、どの企業に接触し、どのような反応があったのか。これらの情報がリアルタイムで更新され、組織全体で共有されていなければ、リストはすぐに「死んだリスト」になってしまいます。

SFA/CRMへの集約を徹底する

Excelやスプレッドシートでの個人管理を禁止し、すべてのリスト情報をSFA(営業支援システム)またはCRM(顧客関係管理システム)に集約することが基本です。これにより、重複アプローチの防止、アプローチ履歴の可視化、チーム間での情報共有が可能になります。

データクレンジングを自動化する

企業の移転、倒産、社名変更、担当者の異動といった変化を、手動で追跡し続けることは現実的ではありません。データベースの自動更新機能を持つツールを活用するか、定期的なクレンジングの仕組みを構築することが必要です。

アプローチ履歴を可視化する

「いつ」「誰が」「どのような内容で」接触したのかを記録し、チーム全体で共有できる状態にしておくことが重要です。これにより、担当者の引き継ぎがスムーズになり、過去のやり取りを踏まえた質の高いコミュニケーションが可能になります。


よくある質問(FAQ)

営業リストは自作と購入、どちらが良いですか?

自社のリソース、対象業界の特性、スピード感によって最適解は異なります。特定のニッチな業界をターゲットにする場合や、独自の条件で絞り込みたい場合は自作が有効です。一方、短期間で大量のアプローチが必要な場合は購入が現実的です。長期的に継続して営業活動を行うのであれば、SaaS型ツールの活用を検討する価値があります。

無料で営業リストを作成する方法はありますか?

国税庁の法人番号公表サイト、業界団体の会員リスト、展示会の出展社一覧など、公開情報から無料でリストを作成することは可能です。ただし、これらの情報を収集・整理する工数がかかること、電話番号や担当者名といった詳細情報が不足する場合が多いことは考慮が必要です。

営業メールを送る際に気をつけるべき法律は?

主に「特定電子メール法」と「個人情報保護法」の2つです。特定電子メール法では、広告宣伝目的のメール送信には原則として受信者の同意が必要です。また、送信者情報の明記、配信停止方法の案内も義務付けられています。違反した場合は罰則の対象となるため、十分な注意が必要です。

リストの「鮮度」はどれくらいで劣化しますか?

一般的に、企業データは年間で約15〜20%程度劣化すると言われています。担当者の異動、企業の移転、倒産、M&Aなど、様々な要因でデータは古くなっていきます。少なくとも半年に一度はクレンジング(データの洗い直し)を行うことをおすすめします。

インテントデータとは何ですか?

インテントデータとは、企業の「購買意向」を示す行動データのことです。特定のキーワードでの検索、特定のコンテンツの閲覧、資料ダウンロードなど、Webを通じて把握できる行動から「この企業は今、このテーマに関心を持っている可能性が高い」と推測するためのデータです。これを活用することで、ニーズが顕在化しているタイミングでアプローチできます。


まとめ:営業リスト作成は「作業」ではなく「戦略」である

営業リスト作成は、単なる事務作業ではありません。それは、限られた営業リソースをどこに集中させるかを決める「戦略」そのものです。

AIやSaaSツールを活用して効率的に母集団を形成し、厳格なガバナンスのもとでその鮮度と質を維持し続ける。このサイクルを回せる組織だけが、厳しい市場環境の中で成果を出し続けることができます。

もし、あなたの組織で「リストがバラバラで管理しきれていない」「現場が勝手に作ったツールでデータがブラックボックス化している」「同じ企業に何度もアプローチしてしまっている」といった状況があるなら、それは早急に改善すべきサインです。

まずは、現在のリスト管理の状態を棚卸しすることから始めてみてください。そして、リストという資産の「守り」と「攻め」を、組織として再定義することが、成果につながる第一歩となるはずです。

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